知っておきたい看護師の福利厚生

看護師として働く上で、給料の次にチェックしておきたいのが福利厚生の充実度合いです。

福利厚生は、法定福利厚生と法定外福利厚生の2種類に分けられています。法定福利厚生は、厚生年金や健康保険などの社会保険、労災保険、雇用保険などが含まれる制度のことです。法律に基づいて実施されているので、基本的にすべての医療機関で受けることができます。福利厚生は労働者を守るための制度ですが、働く前にしっかりと看護師に関係する社会保険の種類をチェックしておくことが大切です。

一方、法定外福利厚生は医療機関が独自で行う制度であるため、医療機関によってどこまで福利厚生を行っているかについては大きく異なります。法定外福利厚生には、有給・長期休暇や慶弔見舞・休暇、育児休暇・休業、育児に伴う勤務時間の調整、寮や食事補助、資格補助など多岐に渡っており、これらの充実度合いによって諸々の出費は大きく減ることになります。したがって、実際に手元に残る給料に大きく差が出てくるとても重要なポイントです。そのため、転職や就職をする上で、給料の額面だけでなく、それと同じくらいに法定外福利厚生の充実度合いと、その補助による出費の軽減も計算に含めて考えることが大切になります。

また、福利厚生管理士(EBアドバイザー)を擁している医療機関などもあります。福利厚生管理士とは、勤労者が心身ともに豊かな生活が実現できるように、福利厚生・人事労務などに関して適切な助言や制度設計を行う専門家のことです。

実際に福利厚生を手厚くするなど、心身共に健やかに業務に励めるような職場環境を作ることも重要ですが、医療機関がEBアドバイザーを導入しているということは、福利厚生に対して高い意識を持っているという判断材料にもなります。法定外福利厚生は、医療機関によって内容が異なり、やや複雑なのが実情です。そのため、専門職であるEBアドバイザーが在籍しているかどうかは要チェックポイントといえるでしょう。